村はずれに来ると長老の言ってたようにブナのおばあさんの木
がありました。よわむし君が長老の言ってたようにブナのおば
あさんに伝えるとブナのおばあさんは、はき捨てるように「こ
の村は以前は活気があって自由の村と呼ばれてとってもいいと
ころだったが、ところがその自由のおかげでみんな無責任にな
って、だれひとりこの自然の危機に立ち向かおうとしない。そ
れどころか誰かがするだろうと人任せにしてるんだよ。」と情
けなさそうによわむし君にいいます。「そのてんあなたのいた
村は思いやりの村といいそれぞれが助け合って生存している村
なんじゃよ、今となってはあなたたちの村がうらやましいよ」
といいながら迫りつつある果ての荒野へ目をやります。そして
よわむし君に少しのブナの種と食べ物と水を与えます。別れ際
「元気で無事に使命を果たすんだよ」とブナのおばあさんはよ
わむし君を見送ります。
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